令和6年9月8日(日)、大阪の天満橋にあるOMMビル2階にて「文学フリマ大阪12」が開催されました。
「介護の魅力を伝えたい」と、このブロブやSNSで細々と発信してきた私ですが、今年の3月頃、読書も趣味のひとつとして楽しんでいる私は、「この想いを本にできたら…」とふと自作本の制作を思いつきました。
なんの知識も経験もないド素人が、自費で本を制作するにはどうしたらいいのか、ネットで検索していたところ、「文学フリマ」というイベントがあり、全国各地で開催されていることを知りました。
調べれば調べる程、興味が深まっていく文学フリマ、通称文フリ。
また、文フリに出品された方のYouTubeやSNS投稿を拝見していると、いつの間にか私のスマホは、丁度半年後に開催される「文学フリマ大阪12」のエントリー画面を開いていました!笑
文学フリマって何?という方も多いと思います。
まずはイベントの概要からみていきましょう!
文学フリマとは?
文学フリマとは、文芸作品の展示即売会です。
自分で本を作成して出品する、所謂「同人誌」を作成して販売される方が多い印象ですが、出品者自身が「文学と信じるもの」であればどんなものでも出品することができます。
中には本屋さんに並ぶ名だたる作家さんが出店されていることもありますし、出店者の多くは趣味として本を制作して出品されている素人さんたちです。
もちろん私は、後者です。本を作ったことも、作ろうと思ったこともありませんでした。
そもそもこんなに素晴らしいイベントがもう20年以上前から開催されていたなんて、読書を趣味に持ちながら全く知りませんでした…
2002年に初めて開催されて以来、全国各地で毎年開催されているそうです。
2024年に開催された場所は、東京、大阪、福岡、北海道、香川、岩手、広島、京都です。
2025年の他の開催地域や日程も発表されているようなので、文学フリマの詳細も併せて下記公式ホームページを是非ご覧ください!!
2025年1月19日に開催される「文学フリマ京都」にも出店することが決まりました!!
文学フリマに初参加するまで
こうして運命の出会いを果たした「文学フリマ」。
出店希望者が多いと抽選になるとのことですが、半年前にエントリーした私は時期が早かったので「抽選対象外」ということで、とんとん拍子に出店料を支払い、詳細もよく分からないまま出店が決まりました。
その後はとにかく調べまくりました。
何と言っても初参加です。初出店ではありません。
お客さんとして参加したことすらなかったのです。
存在自体知って間もなくエントリーした訳ですから…笑
公式ホームページを隅々まで熟読し、参加経験のある方々のブログ記事や動画配信を拝見し、なんとなくイメージは掴むことができてきました。
次は本の作り方です。これこそ全く分かりません。
子どもの頃はよく、親がいらないといったチラシやコピー紙を切って、真ん中をホッチキスで止めて、そこに絵をかいてなんちゃって絵本を作って遊んだものです。
これを本、といっていいのか分かりませんが、本を作ったと言えばそれくらいです。
しかしこちらも、調べれば調べる程、興味関心が止まりませんでした。
Wordや専用のソフトを使って原稿を作成し、印刷会社にデータを送ればきちんとした本、まさに本屋さんで並ぶような本になって郵送してくれるとのこと。
便利な世の中になったものです。
いや、私が知らなかっただけでずっと昔からそんな技術はあったのでしょうね…
私が今回お世話になった印刷会社様は「スピード冊子印刷.com」様。
本の綴じ方、向き、カラー、ページ数、用紙の色、厚さ、紙質、部数、、、
ありとあらゆるものを自分好みに選択することができ、予算を自分と相談しながらイメージを膨らませ続けました。
ここまで来たら、大事なのはなんといっても本の内容です。
今回私は2冊出品しようと最初に決めました。
イメージは、絵本のようなサラッと読める一冊と、介護の魅力を存分に詰め込んだ、エッセイという形で自分の想いを詰め込んだ一冊でした。
絵本(結果としては絵ではなく写真を使用しました)の方はcanvaのアプリを使って作成しました。
こちらは比較的短時間で完成。33ページのイメージ通り、サラッと読める本ができました。
いよいよデータを送ります。
イラストが切れてしまわないか、字がぼやけないか、ページを間違えていないかなど、不安要素は沢山ありましたが、意を決して注文!
メールで印刷会社様とやり取りをしながら、失礼ながら半信半疑のまま、テスト注文くらいの気持ちで出来上がった本の到着を待ちました。
「スピード印刷」という会社名の通り、あっという間に出来上がり、あまりのはやさに驚きました。
ドキドキしながら届いた段ボールを開け、想像を遥かに超える出来栄えに自然と笑みがこぼれまくりました…♬
印刷会社様の技術が凄すぎて、勘違いも甚だしく自己肯定感が急上昇してしまう程でした。笑
大満足のままメインのエッセイ本の執筆を開始。
こちらは時間がかかりました…
まずはおおよそのページ数、テーマ、構成、伝えたい目的を吟味し続けます。
何度も何度もイメージをノートに書く殴り、少しずつイメージが固まり始めました。
これまでのSNSでの自分の発信やこれまでの経験、介護福祉士になりたいと想い始めた15歳の頃からの想いをじっくり振り返り、何をするときも頭の片隅にはエッセイ本の作成がありました。
書き始めてからも本に残したい様々な経験や想いと出逢い、結局データを送るまでに約5か月程かかりました。
こちらは想いの強さを落とさないよう、ド素人でありながら用紙や表紙にも少し拘り、費用もつぎ込み…笑
その分出来上がった作品を初めてみたときは、1冊目の何倍も感動したのを覚えています。
そうして出来上がった2冊の本がこちらです。
1作目。『いつか介護を必要とするかもしれないあなたへ』
2作目。『葵花向実~太陽に向かってただ一心に~』
これらの本の内容や込めた想いについては、改めて記事にしてまとめたいと思います!
初文学フリマ当日の流れ
いよいよ迎えた初!文学フリマ当日。
スーツケース2台に、ブースを飾るグッズとどう考えても売れ残る量の商品(本)を詰め込んで、たったひとり会場に向かいました。
皆さんご存じですか、本ってかなり重いんです……
いや、当たり前のことですよね。。。笑
このスーツケースたちの重いこと重いこと……
私のおうちから最寄り駅までは、ずっとゆるやかな上り坂になっています。
家を出て数分で心が折れましたね…苦笑
そもそも重いスーツケースなのに、ひとりでスーツケースを2台押すのって至難の業だったんです。
やってみて初めて知りました。笑
電車の乗り換え、移動と四苦八苦しながらなんとか会場に到着しました。
かなりの数のブースが出店されることはイメージしていたものの、会場の広さと机の多さに驚きました。
しかし家から会場までに想定外の時間を要してしまった私には時間がありません。
既に緊張で胸がドキドキしているのを抑えてせっせと設営に取り掛かります。
こちらもまたまた苦戦しながら、完成した頃には開場間際を知らせる元気いっぱいのアナウンスが響き渡っていました。
事前に何度も丁寧に当日の流れを送ってくださった運営側からのメールを熟読していたにもかかわらず、
「見本誌の提出」をすっかり忘れてしまっていました。
会場を知らせる皆さんの拍手が鳴り響く中、全力ダッシュで会場の外までサンプル品を抱えて向かいます。
ブースの一覧と地図はあるものの、もの凄い数のブースなので、会場に来られたお客さんはどこに行ったらいいのか丸で分かりません。
そのために、会場の手前に「見本誌コーナー」というのがあります。
必須ではありませんが、任意で出店者がブースの簡単な説明とサンプル作品を事前に提出し、お客さんは会場に入る前に見本誌コーナーで気になる作品を手に取ることができます。
文フリ自体初参加、本の世界でも当然無名の私は、後にこの見本誌に助けられ集客に繋がったことを実感できたので、今後出店される方は是非この見本誌を事前に提出しておくことをおススメします!
一息ついた頃に気づいたのですが、私のブースは後ろが壁に面した、荷物を広げるにはとてもラッキーな場所でした☆
全33ページの「いつか介護を必要とするかもしれないあなたへ」を500円、
単行本サイズのエッセイ「葵花向実」を1200円、
介護や読書に関する自作ステッカーを2枚100円で販売しました。
前日の夜までカッティングに悩まされ、大量にボツにしながら作ったステッカーはこちらです↓
無料で配布した自己紹介ポストカードはこちらです↓
文学フリマに初めて参加した感想
今回の文学フリマ大阪12は、結果的に761の出店があり、来場者は出店者と一般客合わせて、約4,889人にも及ぶ方々が会場に足を運ばれたようです…!
ほんとにブースから見える景色は、ただただ人、人、人、人人人でした。
こんなにも本を愛する人たちが溢れていて、本を通して様々なジャンルで何かを伝えたいという想いがこんなにもあって、なんだか本の世界に限らず世の中の奥深さを感じられた空間でした。
まさに「本のお祭り」といった感じでした!
今回は完全にひとりで参加したので、ブースを離れることができず、事前に目星をつけていた他の出店者様の商品はほとんど購入することができませんでした。
ただ、当日告知していた両親が、まさかのサプライズで遊びに来てくれたので、代わりにまわってもらうことができました★
しかし両親の感想を聞くと余計私もまわりたかった…という思いでいっぱいです。
売れ行きの方は、「THE 初出店」という感じの結果でしたが、沢山の温かいお言葉や出逢いをいただきました。
何より、本という広く大きな世界の中で、ストレートに「介護福祉士」を名乗り、その魅力を伝えたい!という想いを全面に出して多くの方々の目に映させていただけたこと。
今回の目的は、ひとりでも多くの人に「介護の魅力」を伝えることでした。
自分なりに、自己満足ではありますが、素人の初作品なりに想いを形にした本ができたと思っていて、
制作になかなかのお金をかけたので、もちろん売れたらいいなという気持ちはありましたが、
「介護福祉士ひまわり」という名前や活動に興味を持っていただき、その反応を直接見ることができて本当に嬉しかったですし、とても意味のある経験になりました!
今回の文学フリマに参加し、出店に合わせて本を制作できたことが何よりよかったです。
こちらのブログやSNSは、主に同じ業界の方々の目に留めていただけることが多いですが、
全く介護とは関係のない、介護に関する情報を得ることを目的としていなかった方たちの目に留めていただき、暖かい感想やお言葉は素直に大きな達成感と自信に繋がりました。
なんと出店後、購入してくださった方がSNSで私の本を読んだ感想を紹介してくださっていたのをたまたま目にし、涙が出るほど嬉しかったです!!
より、もっともっと魅力を発信したい、自分の言葉で自分の想いを伝えていきたい!と思えた、初めての文学フリマでした。
次の参加は2025年1月19日(土)、文学フリマ京都も楽しんで参加したいと思います♬
今回の作品は下記リンクからオンラインで購入できるので、もしよければ手に取ってみてください…!